
院長:田口お気軽にご相談ください!

院長:田口お気軽にご相談ください!
こんにちは。たぐち整骨院の田口です。お子さんの頭の形が気になって、病院での治療を検討されている保護者の方からのご相談が本当に増えています。実は私自身も、次男が吸引分娩で生まれて向き癖が強く、頭の形が気になった経験があるんです。今回は赤ちゃんの頭の形について、病院で受けられる治療法やその選び方、そして私自身の経験も踏まえてお話しさせていただきます。
赤ちゃんの頭の形で悩んでいると、まず何科を受診すればいいのか、どんな治療があるのか、費用はどれくらいかかるのかなど、わからないことだらけで不安になりますよね。私も当時は赤ちゃんについての詳しい知識がなく、ヘルメット治療などもなく、対応が遅くなってしまい息子の斜頭を完全に治すことができませんでした。この経験があるからこそ、今は赤ちゃん整体で少しでもお子さんの健やかな成長をサポートしたいという想いで日々施術にあたっています。


病院での治療にはいくつかの選択肢がありますが、それぞれメリットとデメリットがあります。お子さんに合った方法を一緒に考えていきましょう


赤ちゃんの頭の形が気になったとき、まず知っておいていただきたいのは、すべての頭の変形が同じではないということです。大きく分けると、向き癖などによる位置的頭蓋変形症と、頭蓋骨の骨がつながる縫合線が早く閉じてしまう頭蓋骨縫合早期癒合症の二つがあります。位置的頭蓋変形症は斜頭症や短頭症、長頭症などと呼ばれ、基本的には病気ではありませんが、見た目や将来的な影響を考えると対応が必要なケースもあります。
一方で頭蓋骨縫合早期癒合症は病気であり、手術による治療が必要になることがほとんどです。この二つをしっかり見分けることが最初のステップになります。自己判断は難しいため、専門医のいる頭の形外来を受診して、まずは正確な診断を受けることをおすすめします。診断によって今後の治療方針が大きく変わってきますから、ここは本当に重要なポイントです。
赤ちゃんの頭の形で病院を受診する際、多くの保護者の方が迷われるのが診療科の選び方です。最近では頭の形外来を設けている病院が増えてきており、そこでは脳神経外科医や形成外科医が専門的に診察してくれます。頭の形外来がない場合は、脳神経外科や小児科、形成外科を受診するのが一般的です。
かかりつけの小児科医に相談してから専門医を紹介してもらう流れもありますが、ここで注意していただきたいのは、すべての小児科医が頭の形の専門家というわけではないということです。様子見と言われても不安が残る場合は、セカンドオピニオンとして専門外来を受診することも選択肢の一つです。お子さんの頭蓋骨が柔らかい時期は限られていますから、治療開始のタイミングを逃さないことが何より大切になります。
病院での治療法には大きく分けて育児習慣の見直し、理学療法、そしてヘルメット治療があります。それぞれの治療法には適した時期と効果の範囲がありますので、詳しくご説明していきます。
生後4ヶ月未満で変形が軽度の場合、まず推奨されるのが育児習慣の見直しです。具体的には寝かせる向きを頻繁に変える、抱っこする腕を左右交互にする、授乳時の向きを変える、タミータイムと呼ばれる腹ばいの時間を作るなどの方法があります。背中の優しいマッサージも効果的とされています。
これらの方法は自宅で取り組めるため費用がかからず、赤ちゃんへの負担も少ないというメリットがあります。ただし継続的な注意と努力が必要で、保護者の方の負担は決して小さくありません。
また軽度の変形にしか効果が期待できないため、中等度以上の変形がある場合は他の治療法を検討する必要があります。赤ちゃんが特定の向きを好む場合、無理に向きを変えようとしても嫌がって泣いてしまうこともあり、親子ともにストレスになることもあります。
ヘルメット治療は赤ちゃんの頭の形に合わせたオーダーメイドのヘルメットを装着することで頭蓋骨の成長を誘導していく形状誘導療法です。頭の平らな部分に空間を作り、出っ張った部分の成長を抑えることで、徐々にバランスの取れた形に整えていきます。生後2ヶ月から7ヶ月頃までに開始することが推奨されており、特に生後3ヶ月から6ヶ月の間に始めると最も効果が高いとされています。
治療期間はお子さんの月齢や変形の程度によって異なりますが、一般的には約6ヶ月間、1日23時間の装着が必要です。定期的に病院を受診してヘルメットの調整を行いながら進めていきます。アメリカでは1998年に医療機器として承認され、日本では2018年に承認された比較的新しい治療法です。2015年の米国の研究では1531人の赤ちゃんがヘルメット治療を受け、95パーセントが正常な数値に改善したという報告もあります。
ただしヘルメット治療にはいくつかの課題もあります。最も大きいのが費用の問題で、自費診療のため約45万円から60万円程度かかります。保険適用外ですが医療費控除の対象にはなります。また赤ちゃんが嫌がって泣いてしまうケースや、汗疹などの皮膚トラブルが起こることもあります。夏場は特に蒸れやすいため、こまめなケアが必要になります。
頭蓋骨縫合早期癒合症と診断された場合は手術による治療が必要になります。変形している部分の骨を切り出して矯正し、正常な位置に戻す手術が行われます。手術は1歳以下で実施するのが最適とされており、手術後にヘルメット療法を併用することも多いです。手術には全身麻酔が必要になりますし、入院期間も必要になるため、保護者の方の負担も大きくなります。ただし頭蓋骨縫合早期癒合症は発達に影響することがあるため、適切な時期に手術を受けることがとても重要です。
治療費について気になる方も多いと思います。まず診察や検査に関しては保険適用になるケースがほとんどです。初診時には3Dスキャンで頭の形を測定し、変形の程度を数値化することが一般的で、これには数千円程度かかります。
ヘルメット治療は自費診療となり病院や使用するヘルメットの種類によって異なりますが33万円から110万円程度が相場です。この中には初回のヘルメット作成費用と定期的な調整費用が含まれます。高額ではありますが医療費控除の対象になりますので、確定申告時に申請することで一部が還付されます。頭蓋骨縫合早期癒合症の手術治療は保険適用となりますが、入院費用なども含めると数十万円の負担が発生することもあります。
赤ちゃんの頭の形の治療において最も重要なのがタイミングです。頭蓋骨が柔らかく成長が活発な時期に治療を開始することで、より短期間で効果的な改善が期待できます。生後2ヶ月から6ヶ月が治療開始のゴールデンタイムと言われており、特に生後3ヶ月から5ヶ月の間に始めることが理想的です。
生後7ヶ月を過ぎると頭蓋骨が徐々に硬くなり始め、治療効果が下がってきます。生後32週を過ぎると矯正効果は生後20週未満の半分以下になるという研究データもあります。1歳半から2歳頃には頭蓋骨がほぼ固まってしまうため、それ以降の治療は非常に困難になります。私自身、次男の対応が遅れてしまった経験から、早期の相談と対応がどれほど大切かを身をもって感じています。様子見と言われても不安が残る場合は、早めに専門医のセカンドオピニオンを受けることをおすすめします。
病院を選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。まず頭の形外来など専門的な診療を行っているかどうかを確認しましょう。専門医がいるかどうか、どのような治療法に対応しているか、実績はどれくらいあるかなども重要な判断材料になります。
また通院のしやすさも見逃せません。ヘルメット治療を選択した場合は定期的な通院が必要になりますから、自宅から通いやすい場所にあるかどうかも考慮すべき点です。初診時には医師の説明が丁寧かどうか、質問にしっかり答えてくれるかどうかもチェックしてください。不安や疑問を解消できる信頼関係が築けることが、長期的な治療を続けていく上でとても大切になります。
当院ではヘルメット治療を選択された方も大歓迎しています。なぜなら、ヘルメット治療は頭の形を物理的に整えることには優れていますが、向き癖やそり返りなどの身体の緊張を取ることはできないからです。赤ちゃんの頭の形が歪む根本的な原因の一つに、身体の緊張や筋肉の偏りがあります。
ヘルメットで頭の形を整えながら、同時に整体で身体全体のバランスを整えることで、より効果的な改善が期待できます。当院には実際にヘルメット治療中に通われている方も多く、身体の緊張が取れることで向き癖が改善し、ヘルメット治療の効果が高まったという声をいただいています。もちろんヘルメット治療以外の方法を探している方も大歓迎です。私は3人の子供の父親として、また次男の経験を持つ親として、お子さんにとって最善の方法を一緒に考えていきたいと思っています。
病院での治療以外にも赤ちゃんの頭の形にアプローチする方法があります。当院のような整骨院やカイロプラクティック院でも、専門的な知識と技術を持った施術者による施術を受けることができます。ヘルメットを使わない自然な方法で改善を図りたい方や、高額な費用が負担になる方、病院での経過観察に不安を感じている方にとっては一つの選択肢となります。
整骨院での施術は赤ちゃんの身体全体のバランスを整えることで、向き癖の原因となっている筋肉の緊張や身体の歪みにアプローチします。首の筋肉が硬くなっていることで特定の方向を向きにくくなり、それが頭の変形につながっているケースも多いのです。当院では国家資格を持った院長が検査から施術まで一貫して担当し、お子さん一人ひとりの状態に合わせたケアを提供しています。私自身の次男の経験から学んだことを活かし、同じ後悔を保護者の方にしてほしくないという想いで、丁寧な施術を心がけています。
どの治療法を選ぶかは、お子さんの変形の程度、月齢、ご家族の経済状況や生活スタイルなど、さまざまな要素を総合的に考えて決める必要があります。軽度の変形であれば育児習慣の見直しで改善する可能性もありますし、中等度以上であればヘルメット治療や専門的な施術を検討することになります。
大切なのは一つの方法にこだわらず、お子さんにとって最善の選択をすることです。ヘルメット治療は有効な方法ですし、それを否定するつもりは全くありません。ただし身体の緊張や向き癖といった根本的な問題にもアプローチすることで、より良い結果につながることも事実です。複数の医療機関や施術院で話を聞いて、納得できる方法を選択することをおすすめします。インターネットの情報だけで判断するのではなく、実際に足を運んで直接話を聞くことで、より具体的なイメージが持てるはずです。
私は次男の吸引分娩と向き癖の経験を通じて、早期対応の大切さを痛感しました。当時の私には赤ちゃんについての詳しい知識がなく、整体の開始時期が遅くなってしまったことで、息子の斜頭を完全に治すことができませんでした。この経験があるからこそ、今は赤ちゃん整体で少しでもお子さんの健やかな成長をサポートしたいという強い想いを持っています。
お子さんの頭の形は早めに対処するほど改善までの期間も短くなります。ヘルメット治療中の方も、他の方法を探している方も、一人で抱え込まずにいつでもお気軽にご相談ください。お子さんにとって最善の方法を一緒に見つけていきましょう。

