
院長:田口お気軽にご相談ください!
こんにちは、たぐち整骨院の田口です。赤ちゃんの頭の形について、健診で「少し気になりますね」と言われて不安になっていませんか?「軽症だから様子を見ましょう」と言われても、具体的に何をすればいいのか分からないというお母さん、お父さんからのご相談が本当に多いんです。
実は私自身も3人の子供の父親で、次男が吸引分娩で生まれた時に強い向き癖があり、斜頭になってしまった経験があります。当時は赤ちゃんの頭の形についての詳しい知識がなく、整体を始めるのが遅くなってしまい、完全に治してあげることができませんでした。この経験が、今の赤ちゃん整体に力を入れる原点になっています。
生後1ヶ月の赤ちゃんの65%に軽度以上の頭の変形が見られるというデータがあり、決して珍しいことではありません。でも、放っておいていいのか、それとも何か対策をした方がいいのか、判断に迷いますよね。赤ちゃんの頭の形についての正しい知識を持つことで、適切な対応ができるようになります。


軽症のうちに正しいケアを始めることで、自然に改善していくケースがとても多いです。私の経験からも、早めの対応がいかに大切か実感しています


まず知っておいていただきたいのが、赤ちゃんの頭の変形には明確な程度の分類があるということです。医療機関では専門的な測定器具を使って数値化し、軽度・中等度・重度という形で判定しています。軽症というのは、見た目にはやや気になる程度で、測定値でいうと正常範囲をわずかに超えたくらいの状態を指します。
具体的には、左右の非対称性がわずかに見られたり、後頭部が少し平らになっているけれど、顔の左右差や耳の位置のずれがほとんど目立たない状態です。抱っこしている時や正面から見た時には分からないけれど、真上から見るとやや歪んでいるという感じですね。
軽症の場合によく見られるのが、斜頭症という斜めに歪むタイプです。これは向き癖によって片側の後頭部だけが平らになり、反対側が膨らんで見える状態です。私の次男もこのタイプでした。次に多いのが短頭症で、いわゆる絶壁と呼ばれる後頭部全体が平らになるタイプになります。
長頭症という前後に長い頭の形になるケースもありますが、これは比較的少なめです。いずれのタイプも、軽症であれば適切なケアで改善の可能性が高いので、早めに気づいて対応することが大切なんです。
赤ちゃんの頭蓋骨は7つの骨のピースに分かれていて、脳の成長に合わせて大きくなれるように柔らかくなっています。この柔らかさは成長に必要なものですが、同時に外からの圧力で形が変わりやすいという特徴があります。
生後数ヶ月の赤ちゃんは一日の大半を寝て過ごすため、どうしても同じ方向を向いて寝る癖がつきやすくなります。この向き癖こそが頭の形を変形させる最大の原因です。また、子宮内での姿勢や出産時の圧迫によって、生まれた時点ですでに軽度の変形がある場合もあります。吸引分娩や鉗子分娩では特に頭への圧力が強くかかるため、向き癖につながりやすい傾向があります。
軽症と診断された場合、まず取り組んでいただきたいのが家庭でのケアです。実は多くの軽症ケースでは、日常生活の中での工夫だけで徐々に改善していくことが分かっています。ある報告では、乳児期に見られた頭の変形の約97%が2歳時点では残っていなかったというデータもあるんです。
ただし、何もせずに放置していいというわけではありません。適切な対処を続けることで、自然な改善を促していくことができます。ここでは、すぐに実践できる方法をいくつかご紹介していきますね。
最も基本的で効果的なのが体位変換です。赤ちゃんが同じ方向ばかり向かないように、寝かせる向きや環境を工夫してあげましょう。例えば、赤ちゃんは人の気配や明るい方向を向きたがる習性があるので、ベッドの配置を工夫するだけでも効果があります。
向き癖がある側を壁に向け、反対側を部屋の中心や人がいる方向にすると、自然に向き癖と反対を向くようになります。また、おもちゃやモビールを向かせたい方向に置いてあげるのも良い方法です。授乳や抱っこの向きも意識的に変えることで、頭への圧力を分散させることができます。
すでに向き癖がついてしまっている場合は、バスタオルを使った体位調整が効果的です。4つ折りにしたバスタオルをぐるぐる巻きにして、向かせたい方向と反対側の背中の下に入れてあげます。
例えば右を向かせたい場合は、左側の背中の首からお尻にかけてタオルを沿わせて体の下に挟み込みます。こうすることで体全体が自然に右を向きやすくなり、向き癖の修正につながります。ただし、赤ちゃんが嫌がったり眠れなかったりする場合は無理をせず、少しずつ慣らしていくことが大切です。
タミータイムとは、赤ちゃんが起きている時に大人が見守りながらうつ伏せで遊ばせる時間のことです。これは頭への圧力を減らすだけでなく、首や背中の筋肉を鍛えて運動発達を促す効果もあります。首が座る4か月までは一日に少しづつ小分けにして月齢×10分程度を目安に、機嫌の良い時間帯に取り入れてみてください。
最初は赤ちゃんが嫌がることも多いので、まずはお母さんやお父さんの胸の上にうつ伏せで寝かせることから始めるといいでしょう。リクライニングした状態で抱っこすると、赤ちゃんも受け入れやすくなります。慣れてきたら床の上で短時間から始めて、徐々に時間を延ばしていきましょう。
抱っこやおんぶをしている時間は、頭に圧力がかからない貴重な時間です。起きている間はできるだけ抱っこひもで縦抱きにしたり、腕に抱えて過ごす時間を増やすことで、頭の形の悪化を防ぐことができます。
「抱き癖がつく」と心配される方もいますが、生後数ヶ月の赤ちゃんにとって抱っこは心の安定にもつながる大切なスキンシップです。頭の形のケアと考えれば、積極的に抱っこしてあげる理由にもなりますね。
家庭でのケアを続けても改善が見られない場合や、逆に悪化しているように感じる場合は、専門の医療機関に相談することをお勧めします。特に生後4ヶ月を過ぎても明らかな変形が残っている場合は、一度診察を受けた方が安心です。
また、ごく稀なケースですが、頭蓋骨縫合早期癒合症という病気が隠れていることもあります。これは頭蓋骨のつなぎ目が早く固まってしまう病気で、治療が必要になります。見た目だけでは判断が難しいので、気になる場合は遠慮なく相談してください。
専門の医療機関では、クラニオメーターという測定器具を使って頭の形を数値化し、客観的に評価してくれます。CA値やCVAI値、CI値といった指標で重症度を判定し、治療の必要性を判断します。
この測定によって、今後どのように変化していくか、家庭でのケアだけで改善が見込めるか、それとも医療的な介入が必要かといった見通しを立てることができます。数値で示してもらえると、親としても状況が把握しやすく安心できますよね。
軽症の場合は基本的に家庭でのケアで様子を見ることが多いのですが、中等度以上の変形がある場合や、生後6ヶ月を過ぎても改善が見られない場合は、ヘルメット治療を検討する選択肢もあります。
ヘルメット治療は赤ちゃんの頭の形に合わせた専用のヘルメットを作成し、一定期間装着することで形を整えていく方法です。最も効果が高いのは生後4〜6ヶ月の間に開始するケースで、頭蓋骨の柔軟性を活かして矯正していきます。頭の形を物理的に整える方法としては確立された治療法で、実際に多くの赤ちゃんが効果を実感されています。
当院では、ヘルメット治療を選択された方も大歓迎です。というのも、ヘルメット治療は頭の形を整えることには優れていますが、向き癖の原因となる体の緊張やそり返りといった身体の状態は改善できないからです。ヘルメットで頭の形を整えながら、整体で体のバランスを整えることで、より良い結果が期待できます。
多くの保護者の方が気にされるのが、「このまま放っておいて本当に大丈夫なのか」という点です。確かに「自然に治る」という情報と「治療が必要」という情報が混在していて、混乱してしまいますよね。
実際のところ、軽度の変形であれば成長とともに目立たなくなっていくケースが大半です。赤ちゃんが首がすわり、寝返りをし、お座りができるようになると、自然と頭への圧力が分散されていきます。さらに髪の毛が増えてくることで、見た目上も目立ちにくくなります。
頭蓋骨が柔らかく形が変わりやすい時期は、生後6ヶ月頃までです。この時期は変形しやすい反面、改善もしやすい時期でもあります。生後7ヶ月を過ぎると徐々に骨が固まり始め、1歳を過ぎるとかなり形が固定されてきます。
つまり、軽症のうちに気づいて生後6ヶ月までに適切なケアを行えば、自然な改善を最大限に促すことができるということです。逆に言えば、早めの対応が将来の頭の形を左右するとも言えます。私自身、次男への対応が遅れたことを今でも後悔していますので、この時期の大切さは本当に実感しています。
正直にお伝えすると、高度な変形がある場合や対応が遅れた場合は、完全には元に戻らないこともあります。ただし、軽症レベルであれば、成長後に気になるほどの変形として残ることは少ないと考えられています。
また、頭の形が完璧でなくても、日常生活や健康に影響が出ることはほとんどありません。見た目の問題が主になりますが、髪型でカバーできる程度であることがほとんどです。とはいえ、できることなら早めに対処して、より良い状態にしてあげたいというのが親心ですよね。
当院では赤ちゃんの頭の形に関するご相談を積極的に受け付けています。ヘルメット治療を検討中の方、すでにヘルメット治療を受けている方、そしてヘルメット以外の方法を探している方、すべての方を大歓迎しています。赤ちゃんにとって何が最善かを一緒に考えていきたいと思っています。
医療機関とは異なるアプローチになりますが、全身のバランスを整えることで向き癖の改善をサポートしたり、お母さんやお父さんに家庭でできるケアの方法を丁寧にお伝えしています。特に向き癖には首や肩周りの筋肉の緊張が関係していることも多く、優しい施術で体のバランスを整えることで、自然と向きやすい方向が変わってくることもあります。
ヘルメット治療を受けている赤ちゃんでも、体の緊張やそり返り、向き癖が残っていることがよくあります。ヘルメットは頭の形を物理的に整えますが、なぜその形になったのかという根本の原因である体の状態までは改善できません。
整体で体のバランスを整えることで、ヘルメット装着中の赤ちゃんがより快適に過ごせたり、治療後の再変形を防いだりする効果も期待できます。ヘルメット治療と整体、それぞれの良いところを組み合わせることで、赤ちゃんにとって最良の結果を目指していけると考えています。
実は赤ちゃんのケアと同じくらい大切なのが、保護者の方の不安を軽減することです。初めての育児で分からないことだらけの中、頭の形のことで悩んでいると、それだけでストレスになってしまいますよね。
当院では赤ちゃんの施術だけでなく、お母さんやお父さんの体の疲れもケアしています。育児による肩こりや腰痛、睡眠不足による体調不良など、お気軽にご相談ください。保護者の方が元気でいることが、赤ちゃんにとっても一番大切なことですから。
赤ちゃんの頭の形が軽症と診断された場合、まずは家庭でできるケアから始めてみてください。体位変換やタミータイム、抱っこの時間を増やすことなど、日常生活の中で工夫できることはたくさんあります。
大切なのは、早めに気づいて継続的にケアを続けることです。生後6ヶ月までの柔らかい時期に適切な対応をすることで、多くのケースで自然な改善が期待できます。私自身、次男への対応が遅れて完全に治してあげられなかった経験から、早期対応の重要性を痛感しています。
ヘルメット治療を検討されている方も、すでに受けている方も、そして他の方法を探している方も、当院では赤ちゃんにとっての最善を一緒に考えていきます。家庭でのケアを続けても改善が見られない場合や、変形が進行している場合は、遠慮なく専門の医療機関や当院にご相談ください。
赤ちゃんの頭の形について、一人で悩んでいても不安が大きくなるばかりです。小さなことでも構いませんので、気になることがあればいつでもお声がけください。3人の子育てを経験し、同じように悩んだ父親として、そして専門家として、一緒に大切な赤ちゃんの健やかな成長をサポートしていきましょう。

