【知らなかったと後悔しないために】赤ちゃん頭の形の３タイプ斜頭・短頭・長頭の違いと対策法

こんにちは、たぐち整骨院の田口です。私自身も3人の子供の父親として、次男が吸引分娩で生まれて向き癖が強く、当時の私は赤ちゃんについての詳しい知識がなかったため整体の開始時期が遅くなってしまいました。結果として息子の斜頭を完全に治すことができなかった経験があり、今でもその時の後悔が残っています。だからこそ、同じような悩みを抱えるご家族に対して少しでも早く適切なサポートを届けたいという想いで赤ちゃんの頭の形の施術に力を入れています。

ネットで調べると斜頭症、短頭症、長頭症といった専門用語が出てきて、どれが自分の赤ちゃんに当てはまるのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。今回は専門家の立場から、赤ちゃんの頭の形の種類とそれぞれの違いについて詳しくお話しします。お子さまの頭の形が気になっている方は、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

赤ちゃんの頭の形に見られる3つの主な変形タイプ

赤ちゃんの頭の形の変形には大きく分けて斜頭症、短頭症、長頭症という3つのタイプがあります。これらはそれぞれ見た目の特徴や起こりやすい状況が異なるため、まずは違いを正しく理解することが大切です。

多くの場合、病気ではなく向き癖や寝る姿勢による圧迫が原因で起こりますが、稀に頭蓋縫合早期癒合症という病気が隠れていることもあるため注意が必要です。

斜頭症の特徴と見分け方

斜頭症は赤ちゃんの頭の形の変形の中で最も多く見られるタイプです。赤ちゃんの頭を真上から見ると、後頭部の片側が平らになり、反対側が丸く突き出ているため平行四辺形のような形に見えるのが特徴です。

同じ方向ばかりを向いて寝る向き癖がある赤ちゃんに多く見られます。変形が進行すると、平らになった側のおでこが前方に突き出したり、耳の位置が左右でずれて見えたりすることもあります。さらに重度になると、平らになった側の頬骨が前方に出っ張ることもあるため、早めの対処が重要です。

短頭症（絶壁頭）の特徴と見分け方

短頭症は後頭部全体が左右対称に平らになっている状態で、いわゆる「絶壁頭」と呼ばれるものです。斜頭症が左右非対称なのに対して、短頭症は左右対称に平らになるという点が大きな違いです。

仰向けで寝る時間が長い赤ちゃんに多く見られ、後頭部の成長が抑えられることで頭の形が左右方向に広がってしまいます。横から見ると後頭部が垂直に近い形になり、頭の前後の長さが短く横幅が広く見えるのが特徴です。変形が進むと、後頭部の平らな部分が頭頂方向や左右にさらに広がっていきます。

長頭症の特徴と見分け方

長頭症は頭の横幅に比べて前後の長さが異常に長くなっている状態です。ラグビーボールのように細長い形をイメージすると分かりやすいでしょう。

横向きで寝る時間が長い赤ちゃんに見られることが多く、特に未熟児でNICUに入院していて横向きの姿勢が多かった赤ちゃんによく見られます。短頭症とは逆に、頭の左右方向への成長が抑えられて前後方向に伸びてしまうのです。

長頭症の場合は頭蓋縫合早期癒合症の一種である矢状縫合早期癒合症に似た形状になることがあるため、専門医による診察が必要です。

それぞれの変形タイプの原因と発生メカニズム

赤ちゃんの頭の形が変形してしまう原因は複数あり、それぞれのタイプで主な原因が異なります。赤ちゃんの頭蓋骨は産道を通りやすくするため、また生後の急速な脳の成長に対応するために非常に柔らかく、骨同士が完全にはくっついていません。この柔らかさが、外からの圧力によって簡単に変形してしまう理由です。

向き癖による圧迫

斜頭症の主な原因は向き癖による同じ方向への継続的な圧迫です。赤ちゃんが左右どちらか一方ばかりを向いて寝ることで、その側の後頭部に圧力がかかり続け、平らになってしまいます。

向き癖の背景には筋性斜頚という首の筋肉の緊張が関係していることもあり、筋性斜頚がある場合は向き癖がさらに強くなる傾向があります。平らになった後頭部は赤ちゃんにとって安定して頭を置きやすい面となるため、ますますその向きを好むようになり悪循環に陥ってしまうのです。

仰向け寝と横向き寝の影響

短頭症は仰向けで寝る時間が長いことが主な原因です。特に寝返りがまだできない月齢の赤ちゃんは、長時間同じ姿勢で寝続けるため後頭部全体に均等に圧力がかかり、左右対称に平らになっていきます。

一方で長頭症は横向きで寝る時間が多いことが原因です。頭の左右両側に圧力がかかり続けることで、横幅の成長が抑えられて前後に細長い形になってしまいます。

どの姿勢で長時間過ごすかによって変形のタイプが決まるため、姿勢管理が予防にとって非常に重要です。

胎内環境と出産時の影響

赤ちゃんの頭の形の変形は生後だけでなく、胎内での環境や出産時にも原因があります。私の次男も吸引分娩で生まれたため頭に圧力がかかり、その影響で向き癖が強くなってしまいました。初産や多胎妊娠、逆子などにより子宮内のスペースが限られている場合、妊娠中から赤ちゃんの頭に圧力がかかり変形が始まることがあります。また難産により長時間産道に挟まれたり、吸引分娩時の処置によっても頭に圧力がかかり変形することがあります。これらの要因は複雑に絡み合っているため、一人ひとりの赤ちゃんで原因が異なるのです。

正常と異常の判断基準はどこにあるのか

赤ちゃんの頭の形について多くの保護者の方が知りたいのは、「うちの子は正常なのか異常なのか」という判断基準です。軽度の変形であれば成長とともに自然に改善することもありますが、中等度以上の変形は自然改善が期待できません。生後7ヶ月以降は頭蓋骨が徐々に固まり始めるため改善変化が少なくなります。

重症度の分類と見極め方

頭の形の変形にはArgenta分類という医学的な評価基準があり、5段階のタイプに分類されます。

タイプ1は後頭部の平坦化のみの状態で最も軽度です。タイプ2になると耳の位置にずれが生じ、タイプ3では前頭部が前方に突出して左右非対称になります。タイプ4では頬骨が前方に突出し、タイプ5では後頭部が垂直になり左右方向に頭が拡大してしまいます。

タイプ3以上の中等度から重度の変形は専門的な治療が必要となるため、早めの受診が推奨されます。

病的な変形との見分け方

ほとんどの頭の形の変形は向き癖や姿勢による位置的なものですが、稀に頭蓋縫合早期癒合症という病気が原因のこともあります。この病気は何らかの原因で赤ちゃんの頭蓋骨が早期にくっついてしまい、脳の発育に影響が及ぶため早めの治療が必要です。

特に長頭症の場合は矢状縫合早期癒合症に似た形状になることがあるため注意が必要です。病的な変形かどうかを判断するためには、まず頭のかたち外来など専門医療機関を受診し、CTやレントゲンなどの検査を受けることが大切です。

変形のタイプ別に見る対処法の違い

赤ちゃんの頭の形の変形に対する対処法は、変形のタイプや重症度によって異なります。軽度であれば育児習慣の見直しで改善が期待できますが、中等度以上の場合はヘルメット治療などの専門的な治療が必要になることもあります。

育児習慣の見直しによる予防と改善

軽度の変形や予防のためには、日常の育児習慣を見直すことが効果的です。具体的には寝る向きを頻繁に変える、抱っこの向きを一定にしない、タミータイムを取り入れて仰向け以外の姿勢を増やすなどの方法があります。

ただし継続的な注意と努力が必要で、効果が出るまで時間がかかります。また赤ちゃんが嫌がる場合もあり親の負担が大きくなることもあるため、根本的な解決には限界があることも理解しておく必要があります。

ヘルメット治療という選択肢

中等度以上の変形にはヘルメット治療という選択肢があります。オーダーメイドのヘルメットを1日23時間、約6ヶ月間装着することで頭の形を誘導していく治療法です。そのため赤ちゃんの負担は少なくありません。

理想的な開始時期は生後3ヶ月から6ヶ月で、遅くとも生後7ヶ月までには開始する必要があります。自費診療で約45万円から60万円程度の費用がかかりますが、医療費控除の対象になります。ヘルメット治療は頭の形を物理的に整えるには有効な方法ですが、向き癖やそり返りなどの身体の緊張そのものを取ることはできません。

そのため当院では、ヘルメット治療中の方も大歓迎で施術を行っています。ヘルメットで形を整えながら、整体で身体の緊張を取ることで、より効果的な改善が期待できるからです。

当院での整体による自然なアプローチ

当院ではヘルメットを使わない自然な方法で、赤ちゃんの頭の形の改善を図っています。専門的な検査によってお子さまの頭の形の状態と原因を明らかにし、身体全体のバランスを整える施術を行います。

国家資格を持つ院長が検査から施術まで責任をもって担当し、赤ちゃんの繊細な身体に対して豊富な経験と確かな技術で安全かつ効果的な施術を提供しています。向き癖の改善や筋性斜頚へのアプローチも含めて、根本的な原因に対処することが可能です。

ヘルメット治療以外の方法を探している方も、ヘルメット治療と併用したい方も、どちらも歓迎しています。大切なのは赤ちゃんにとって何が最善かを一緒に考えることだと思っています。

早期発見と早期対応が改善の鍵

赤ちゃんの頭の形の問題は、早めに対処すればするほど改善までの期間も早くなります。

生後4ヶ月頃までの首座りの時期が最も改善しやすく、生後7ヶ月以降は頭蓋骨が徐々に固まり始めるため改善が難しくなります。

1歳半から2歳頃には頭蓋骨がほぼ固まってしまい、その形のまま成長してしまう可能性が高くなります。

放置した場合の将来的な影響

頭の形の変形を放置すると、見た目の問題だけでなく機能面への影響も懸念されます。具体的には帽子やメガネが正常にフィットしなくなったり、ヘアスタイルが決まらないといった生活上の不便さが生じます。

左右差がある場合は運動能力への影響、噛み合わせの異常、聴力への影響が出る可能性も指摘されています。また見た目のコンプレックスから心理的な影響を受けることもあり、将来的に子どもの自信や社会性にも影響を与える可能性があります。

私自身、次男の斜頭を完全に治せなかったことを今でも後悔しており、だからこそ皆さんには早めの対応をお勧めしたいのです。

専門家への相談タイミング

赤ちゃんの頭の形が気になったら、まずは頭のかたち外来など専門医療機関を受診して病気による変形がないか診察を受けることをお勧めします。

かかりつけ医に様子見と言われたとしても、適切な時期を逃さないよう早期の相談が大切です。生後3ヶ月から6ヶ月の間に一度は専門家に見てもらうことで、必要な対処法や治療の選択肢について正しい情報を得ることができます。

赤ちゃんの頭の形には斜頭症、短頭症、長頭症という主な3つのタイプがあり、それぞれ見た目の特徴や原因が異なります。多くは向き癖や寝る姿勢による圧迫が原因ですが、稀に病気が隠れていることもあるため専門医の診察が重要です。

軽度であれば育児習慣の見直しで改善が期待できますが、中等度以上の変形は自然改善が難しく専門的な治療が必要になります。当院では国家資格者の院長がお子さま一人ひとりの状態を丁寧に検査し、ヘルメットを使わない自然な方法で改善を図っています。

ヘルメット治療中の方も、ヘルメット以外の方法を探している方も、どちらも大歓迎です。私自身の経験から、赤ちゃんの健やかな成長をサポートしたいという想いで施術にあたっています。赤ちゃんの頭の形でお悩みの方は、一人で抱え込まずにいつでもお気軽にご相談ください。適切な時期を逃さないためにも、早めの行動が大切です。