
院長:田口お気軽にご相談ください!

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こんにちは、たぐち整骨院の田口です。赤ちゃんの頭の形が気になって、もしかして栄養が足りていないのではないかと心配されている親御さんは多いのではないでしょうか。インターネットで調べると、ビタミンD不足や栄養状態が頭蓋骨の成長に影響すると書かれていて、余計に不安になってしまいますよね。
実は私自身、3人の子供の父親として、次男が吸引分娩で生まれた時に強い向き癖があり、頭の形が気になった経験があります。当時の私は赤ちゃんについての詳しい知識がなく、思うように息子の斜頭を改善することができませんでした。この経験が、赤ちゃん整体で少しでも赤ちゃんの健やかな成長をサポートしたいと考えるきっかけになりました。
今回は、赤ちゃんの頭の形と栄養の関係について、正しい知識をお伝えしたいと思います。


頭の形と栄養の関係について、多くの保護者の方が誤解されているポイントを詳しく解説していきます


まず結論からお伝えすると、一般的な斜頭症や短頭症といった頭の形の変形と、栄養状態には直接的な因果関係はほとんどありません。多くの親御さんが心配される向き癖による頭の変形は、物理的な圧迫が主な原因であって、栄養不足が原因ではないのです。
ただし、極端な栄養不足の状態では話が変わってきます。特にビタミンDやカルシウムが著しく不足すると、頭蓋骨の石灰化が不十分になり、頭蓋癆(ずがいろう)という状態になることがあります。これは頭蓋骨が薄く柔らかくなる状態で、通常の向き癖による変形とは異なる医学的な問題です。現代の日本において、母子手帳に基づいた健診を受けていれば、極端な栄養不足で頭の形が変形するということはほとんど考えられません。
ビタミンDは骨の成長に欠かせない栄養素で、カルシウムの吸収を助ける重要な役割を果たしています。母乳栄養の赤ちゃんの場合、ビタミンDが不足しやすい傾向にあるため、小児科医からビタミンDのシロップを処方されることもあります。
ビタミンD不足が続くと、くる病という骨の病気を引き起こす可能性があります。ただし、これは頭の形の左右差や絶壁とは全く異なる医学的疾患であることを理解しておく必要があります。日光浴によって体内でビタミンDが生成されるため、適度な外気浴は赤ちゃんの健康にとって有益です。
妊娠中のお母さんの栄養状態が、赤ちゃんの骨の強度に影響することは確かです。妊婦健診で栄養指導を受けたり、葉酸やカルシウムのサプリメントを勧められたりするのはこのためです。しかし、妊娠中に適切な食事を摂っていれば、生まれてくる赤ちゃんの頭蓋骨が極端に弱いということはありません。
当院に来院される多くのケースを見ていて、赤ちゃんの頭の形の変形は主に物理的要因で起こっています。新生児期から生後6ヶ月頃までは頭蓋骨がまだ柔らかく、外からの圧力で形が変わりやすい時期です。
赤ちゃんは一日の大半を寝て過ごすため、同じ方向ばかり向いて寝ていると、その部分が平らになってしまいます。特に最近は、乳幼児突然死症候群の予防のために仰向け寝が推奨されているため、後頭部や側頭部が平らになる赤ちゃんが増えています。これは栄養状態とは無関係で、純粋に物理的な圧迫による変形なのです。
赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時の姿勢や、出産時の吸引分娩なども頭の形に影響します。初産の方や多胎妊娠、逆子だった場合などは、子宮内で赤ちゃんの頭に圧力がかかりやすく、生まれた時からすでに頭の形に歪みが見られることがあります。
頭の形の変形と栄養は直接関係ないとはいえ、赤ちゃんの健やかな成長のために栄養面で気をつけたい点はあります。
完全母乳で育てている場合、ビタミンDが不足しやすい傾向があります。乳児健診でビタミンDの補給が必要と判断された場合は、医師の指示に従ってシロップを与えることが大切です。ただし、これは頭の形を治すためではなく、全身の骨の健康のためであることを理解しておきましょう。
生後5〜6ヶ月頃から始まる離乳食では、カルシウムやビタミンD、鉄分などをバランスよく摂取できるように心がけましょう。小魚や乳製品、緑黄色野菜などを上手に取り入れることで、骨の発達をサポートできます。
赤ちゃんの頭の形が気になったとき、栄養面を心配する前に、まず確認すべきことがあります。
いつも同じ方向を向いて寝ていないか観察してみましょう。向き癖がある場合は、反対側から声をかけたり、おもちゃで興味を引いたりして、視線を変える工夫をすることが効果的です。授乳の際も左右交互に抱っこすることで、自然と両方向を向く習慣がつきやすくなります。
頭の形の変形は、生後6ヶ月頃までが改善しやすい時期とされています。この時期を過ぎると頭蓋骨が徐々に固まってきて、自然な改善が難しくなってしまいます。もし頭の形の左右差が大きい、後頭部の平らさが目立つといった場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。
インターネット上には、頭の形と栄養に関する様々な情報が溢れていますが、中には誤解を招く内容もあります。
既に変形してしまった頭の形を、栄養補給だけで元に戻すことはできません。向き癖による物理的な変形は、物理的なアプローチ、つまり寝る姿勢の工夫や適切な施術によって改善を図る必要があります。もちろん、全身の健康のためにバランスの取れた栄養を摂ることは大切ですが、それが直接頭の形の改善につながるわけではないのです。
母乳育児をしているお母さんの中には、「自分の母乳の質が悪いから赤ちゃんの頭の形が変わってしまった」と自分を責めてしまう方がいらっしゃいます。しかし、これは大きな誤解です。頭の形の変形のほとんどは、寝る姿勢や抱っこの仕方といった外的要因によるもので、母乳の質とは関係ありません。
当院では、赤ちゃんの頭の形について、身体全体のバランスから総合的に評価しています。開院以来、多くの赤ちゃんの頭の形でお悩みの保護者の方にご来院いただき、一人ひとりの原因が異なることを実感してきました。
首や背骨の状態、全身のバランスを詳しく検査することで、なぜその赤ちゃんが特定の方向ばかり向いてしまうのか、その根本原因を見つけ出します。そして、赤ちゃんの繊細な身体に配慮した優しい施術で、自然な頭の形への改善をサポートしています。
ヘルメット治療は頭の形を整える有効な方法のひとつです。当院では、ヘルメット治療を選択された方も大歓迎しています。その理由は、ヘルメット治療は頭の形を物理的に整えることはできますが、向き癖やそり返りなどの身体の緊張を取ることはできないからです。
赤ちゃんにとっての最善を一緒に探していきましょう。ヘルメット治療と並行して当院の施術を受けることで、より快適に過ごしながら頭の形の改善を目指すことができます。身体の緊張がほぐれることで、赤ちゃん自身も楽になり、向き癖も自然と改善していくケースを多く経験しています。
赤ちゃんの頭の形と栄養の関係について、正しい知識を持つことが大切です。一般的な斜頭症や短頭症は栄養不足が原因ではなく、向き癖などによる物理的な圧迫が主な原因です。ただし、赤ちゃんの全身の健康のために、適切な栄養管理は欠かせません。
頭の形が気になる場合は、栄養面を心配する前に、まず向き癖の改善や専門家への相談を検討しましょう。生後6ヶ月頃までが改善しやすい時期ですので、早めの対応が重要です。
私自身、次男の経験から赤ちゃんの頭の形についてもっと早く専門的な知識があればと後悔した経験があります。だからこそ、同じように悩まれている親御さんの力になりたいと強く思っています。赤ちゃんの頭の形について、「もしかして栄養が足りていないのでは」と一人で悩んでいらっしゃるなら、ぜひ一度当院にご相談ください。
丁寧な検査で本当の原因を見つけ出し、最適な改善方法をご提案いたします。ヘルメット治療中の方も大歓迎です。赤ちゃんの健やかな成長をサポートするために、私たちができることを全力で行います。

