
院長:田口お気軽にご相談ください!

院長:田口お気軽にご相談ください!
こんにちは、草加市のたぐち整骨院院長の田口嘉朗です。私自身も3人の子供を育てる父親として、赤ちゃんの成長に関する悩みは人ごとではありません。特に次男は吸引分娩で生まれ、向き癖が強く出てしまいました。
当時の私は赤ちゃんについての詳しい知識がなく、整体の開始時期が遅くなってしまったため、息子の斜頭を完全に治すことができませんでした。この経験が、今の赤ちゃん整体への取り組みの原点となっています。少しでも多くの赤ちゃんの健やかな成長をサポートしたいという思いで、日々施術にあたっています。
最近では「息子の後頭部が平らになっているような気がする」「男の子は頭の形が変形しやすいって本当ですか?」といったご相談を多くいただきます。実は、赤ちゃんの頭の形に関する悩みは、性別によって発生頻度や特徴が異なることが分かっています。


男の子の頭の形に関するお悩みは決して珍しいことではありません。私自身の経験からも、早めの対処が何より大切だとお伝えしたいです


赤ちゃんの頭の形が変形する症状は「位置的頭蓋変形」と呼ばれ、実は男の子に多く見られる傾向があります。その理由はいくつかありますが、最も大きな要因は男児の頭囲が女児よりも大きく重いという身体的特徴です。
生まれたばかりの赤ちゃんの頭蓋骨はとても柔らかく、脳が大きく成長できるように隙間がある状態になっています。この柔らかさは成長にとって必要なものですが、同時に外からの圧力によって変形しやすいという側面も持っています。男の子は頭が重い分、仰向けに寝ている時に後頭部にかかる圧力が大きくなり、結果として変形が起こりやすくなるのです。
また、男児は筋肉の発達がゆっくりな傾向があり、首の筋力がつくまでに時間がかかることも要因の一つとされています。首の筋力が弱いと、自分で頭の向きを変えることが難しく、同じ方向ばかり向いて寝てしまう「向き癖」が生じやすくなります。私の次男もまさにこの向き癖が強く、いつも右側ばかり向いて寝ていました。
頭の変形には、病的な要因と位置的な要因の二種類があります。大部分のケースは位置的な要因、つまり外からの圧力によって形が変わるタイプです。
お母さんのお腹の中にいる時から、すでに頭の形に影響が出ることがあります。特に逆子(骨盤位)だった場合や双子などの多胎妊娠では、子宮内での圧迫により頭の形に変化が生じることがあります。出産時の産道を通る際の圧力や、吸引分娩や鉗子分娩といった医療的な処置も、頭の形に一時的な影響を与えることがあります。
生後の最も大きな原因は、いつも同じ方向を向いて寝てしまう「向き癖」です。日本では乳幼児突然死症候群の予防のため、仰向け寝が推奨されています。これは安全のために非常に重要なことですが、同時に後頭部に圧力がかかりやすい環境を作り出しているとも言えます。
赤ちゃんは好きな方向を向いて寝る傾向があり、例えばお母さんの顔が見える方向や、部屋の明るい方向などを好むことが多いです。その結果、後頭部の特定の部分だけに長時間圧力がかかり続け、その部分の成長が抑制されて平らになってしまうのです。
赤ちゃんの首や背中の筋肉に緊張やこわばりがあると、頭を自由に動かすことが難しくなり、向き癖が強くなります。特に斜頸という症状がある場合は、片側の首の筋肉が緊張して頭が一方向に傾いた状態になりやすく、頭の形にも影響を及ぼします。この筋肉の緊張やバランスの問題は、整体でアプローチできる重要なポイントです。
赤ちゃんの頭の変形にはいくつかのタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。正しく理解することで、適切な対処法を選択することができます。
頭を上から見た時に、左右のどちらか一方の後頭部が平らになり、斜めに変形している状態です。平らになった側の額が前に出たり、耳の位置がずれて見えたりすることもあります。男の子では特に右側の後頭部に変形が見られるケースが多いとされています。
後頭部全体が平らになり、いわゆる「絶壁」と呼ばれる状態です。頭を横から見た時に後頭部の丸みが失われ、平坦になっているのが特徴です。仰向け寝を長時間続けることで起こりやすい変形タイプです。
頭が前後に長く、左右の幅が狭くなっている状態です。双子や低出生体重児で見られることが多く、保育器内での姿勢や横向き寝が続くことが原因とされています。
「自然に治るから大丈夫」という意見もありますが、実際には変形の程度によって経過が大きく異なります。軽度の変形であれば、赤ちゃんが自分で寝返りをするようになり、頭を動かす時間が増えることで自然に改善していくケースも多くあります。
しかし、中等度から重度の変形については、自然治癒が難しいという研究結果も報告されています。変形が残ったまま成長すると、見た目の問題だけでなく、顔の左右差や耳の位置のずれ、将来的には眼鏡がかけにくいといった実用的な問題が生じる可能性もあります。
頭の骨が硬くなってしまう前、つまり生後6か月頃までの早い段階で対処することが、改善への近道となります。月齢が進むほど頭蓋骨は硬くなり、形を整えることが難しくなっていくため、気になったら早めに専門家に相談することをお勧めします。
頭の変形を予防したり、軽度の変形を改善したりするために、ご自宅でできることがいくつかあります。日々の育児の中で少し意識するだけで、大きな違いが生まれることもあります。
赤ちゃんがいつも同じ方向を向いてしまう場合は、環境を工夫してみましょう。例えば、赤ちゃんの興味を引くおもちゃやモビールを、普段向かない方向に配置することで、自然と違う方向を向く機会を増やすことができます。授乳の向きを左右交互に変えることも効果的です。
起きている時間帯に、保護者の監視のもとで短時間うつ伏せにする時間を作ることは、首や背中の筋肉を鍛えるだけでなく、後頭部への圧力を減らす効果があります。最初は1日数回、1回の時間にはこだわらず首が座る4か月までは、1日月齢×10分を目標に徐々に時間を延ばしていくと良いでしょう。
抱っこをしている時間は、頭に圧力がかからない貴重な時間です。可能な範囲で抱っこやおんぶの時間を増やすことで、頭への圧迫を減らすことができます。また、縦抱きは首の筋肉の発達を促す効果もあります。
寝かせる際に、タオルなどを使って体の傾きを少し調整し、頭が自然と違う方向を向くようにサポートすることも有効です。ただし、窒息のリスクを避けるため、顔の周りに柔らかいものを置かないよう注意が必要です。
当院では、赤ちゃんの頭の形に関するお悩みに対して、優しく安全な施術を提供しています。赤ちゃんの体はとてもデリケートですので、強い力は一切使わず、ソフトなタッチで行います。
向き癖の原因となっている首や背中の筋肉の緊張を、優しい手技で緩めていきます。筋肉のバランスが整うことで、赤ちゃんが自然と両方向を向けるようになり、頭への圧力が分散されます。これは、ヘルメット治療だけでは対処できない部分です。
頭蓋骨は複数の骨が組み合わさってできており、その継ぎ目(縫合)には適度な柔軟性があります。非常にソフトなタッチで頭蓋骨全体のバランスを整えることで、自然な形への回復をサポートします。
頭だけでなく、体全体のバランスを見ることも重要です。骨盤や背骨の位置、手足の動きなども確認し、必要に応じて全身的なアプローチを行います。体のバランスが整うことで、頭の位置も自然と改善されることがあります。そり返りなどの身体の緊張も、丁寧に取り除いていきます。
整体での対処に加えて、必要に応じて医療機関での評価や治療も重要です。まず小児科や専門の「頭のかたち外来」で診察を受け、病的な要因がないかを確認することをお勧めします。
中等度から重度の変形に対しては、専用のヘルメットを装着する「ヘルメット矯正治療」という選択肢もあります。赤ちゃんの頭に合わせて作られたヘルメットを一定期間装着することで、平らになった部分の成長を促し、突出した部分の成長を抑えて形を整えていく治療法です。
この治療は生後2か月から6か月頃までに開始するのが最も効果的とされており、頭蓋骨が柔らかく成長が活発な時期に行うことで高い改善率が報告されています。ただし、保険適用外の自費診療となるため、費用面での負担は大きくなります。
当院では、ヘルメット治療を否定するつもりは全くありません。赤ちゃんにとっての最善を探すという視点から、ヘルメット治療中の赤ちゃんも大歓迎です。むしろ、ヘルメット治療と整体を併用することで、より良い結果が期待できると考えています。
なぜなら、ヘルメット治療は頭の形を物理的に整える効果がありますが、向き癖やそり返りなどの身体の緊張を取り除くことはできないからです。整体で筋肉の緊張をほぐし、体のバランスを整えることで、ヘルメット治療の効果をさらに高めることができます。もちろん、ヘルメット治療以外の方法を探している方も大歓迎です。
以下のような状況に当てはまる場合は、早めに専門家に相談されることをお勧めします。
特に月齢が低いうちは、頭蓋骨が柔らかく対処しやすい時期です。「様子を見ましょう」と言われることも多いですが、気になる場合は複数の専門家の意見を聞いてみることも大切です。
男の子は体が大きく、元気いっぱいに成長していく姿が頼もしい反面、頭の形については女の子よりも注意が必要な面があります。しかし、適切な時期に適切なケアを行うことで、多くのケースで改善が期待できることも事実です。
私自身、次男の頭の形を完全に治せなかった経験があるからこそ、皆さんには同じ思いをしてほしくないという気持ちが強くあります。当時の私のように知識がなく対処が遅れてしまうことのないよう、気になったらすぐに相談していただきたいのです。
何よりも大切なのは、お子さんの状態を正しく理解し、焦らず適切に対処していくことです。インターネット上には様々な情報があふれていますが、すべてが正しいとは限りません。専門家に相談しながら、お子さんに合った方法を選択していくことが重要です。
当院では、赤ちゃんの頭の形に関するご相談を随時お受けしています。丁寧な検査と説明を通じて、一人ひとりのお子さんに最適なアプローチをご提案いたします。ヘルメット治療を受けている方も、これから別の方法を探したい方も、どちらも大歓迎です。「これくらいで相談していいのかな」と迷われている方も、どうぞお気軽にお問い合わせください。大切なお子さんの健やかな成長を、私たちと一緒にサポートしていきましょう。一人で悩まず、いつでもご相談くださいね。

