
院長:田口お気軽にご相談ください!
こんにちは、たぐち整骨院・草加本院の田口嘉朗です。梅雨明けが待ち遠しい今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回は、抱っこしたり寝かせたりする中で「あれ、うちの子の頭の形、後ろが平らになってきたかも」と感じているママ・パパに向けて、原因や自宅でできる対策を丁寧にお伝えしていきます。




後頭部の平らは早めに気づいて動くことが何より大切です。焦らず、でも先延ばしにせずに一緒に確認していきましょう
お風呂上がりにタオルで頭を拭いていたら、真上から見た赤ちゃんの頭が思っていたより平らな気がした。そんな瞬間、心がぎゅっと締まりますよね。実はこのお悩み、当院にも本当に多くのママ・パパから寄せられています。
実は私自身にも、この悩みには特別な思い入れがあります。我が家の次男は吸引分娩で生まれてきたのですが、生まれてすぐの頃から右側にばかり顔を向ける向き癖が強く出ていました。日々成長していく我が子の後頭部が少しずつ平らになっていく姿を見て、父親としてどうすればいいのか本気で悩んだ経験があります。
その経験がきっかけとなり、私は赤ちゃんの整体を深く学ぶことになりました。今回の記事は、専門家としての知識だけでなく、一人の父親として向き合ってきた経験も含めてお話ししていきます。


まず知っておいてほしいのは、赤ちゃんの頭蓋骨はとても柔らかく、外からの圧力に影響されやすいということです。ここでは、平らになりやすい仕組みを一緒に整理していきましょう。
赤ちゃんの頭蓋骨は、複数のパーツがパズルのように組み合わさってできています。生まれてすぐの時期はこの縫合部分がしっかり閉じていないため、同じ姿勢を続けるだけで簡単に形が変わってしまうのです。これは病気ではなく、成長過程でよく見られる自然な現象だと考えてください。
私がこれまで多くの赤ちゃんと向き合ってきた中で確信していることがあります。それは、頭の形の改善において、向き癖を早期に改善することが何よりも重要な課題であるという点です。単に頭の形が気になるという話だけではなく、向き癖の裏には赤ちゃんの発達に関わる大切な仕組みが隠れています。
向き癖は、実は赤ちゃんの神経発達と密接に関わっています。ここでは少し専門的になりますが、なるべく分かりやすくお伝えしていきますね。
赤ちゃんには生まれつき備わっている「原始反射」というものがあります。その一つがATNR(非対称性緊張性頸反射)で、顔を向けた側の手足が伸び、反対側の手足が曲がるという反応です。本来はお腹の中にいる頃から備わっている自然な反射ですが、この反射が成長とともに統合(消失)されずに残ってしまうと、赤ちゃんの健全な運動発達の妨げになる可能性があると考えられています。
強い向き癖がある赤ちゃんは、ATNRが片側に固定されやすく、結果として首や体の動きが左右非対称になりがちです。これが後頭部の平らだけでなく、寝返りの向きの偏りや、将来のバランス感覚にも影響していく可能性があると、私は臨床の中で感じています。
| 要因 | 影響しやすい時期 |
|---|---|
| 仰向け寝の時間 | 生後0〜4ヶ月頃 |
| 向き癖(片側ばかり向く) | 生後1〜3ヶ月頃 |
| ATNRの未統合 | 生後0〜6ヶ月頃 |
頭の形について調べていると、必ず出てくるのがヘルメット治療という選択肢です。ここでは整体とヘルメット治療、それぞれのアプローチの違いについて誠実にお話しします。
ヘルメット治療は、専用の器具を使って頭が当たる部分をあえて型にはめ、丸みのある方向へ成長を促していく方法です。物理的に成長のスペースをコントロールするというイメージで、頭の形そのものに対しては効果が期待できる治療法だと私は考えています。
一方、整体でのアプローチは全く別の理論に基づいています。赤ちゃんの首の左右への回旋運動や、全身を使った健全な運動そのものを丁寧に引き出していくことで、頭蓋骨に自然な刺激を与え、結果として丸い頭の形へと成長していく土台を作っていくという考え方です。型にはめるのではなく、赤ちゃん自身の動きの力を引き出していくという点が大きな違いだと感じています。
私はヘルメット治療を否定する立場ではありません。ご家庭ごとに事情や考え方は違いますし、何より親御さんが後悔することがないよう選択することが一番大切だと考えています。ただ一つお伝えしておきたいのは、ヘルメット治療そのものは、向き癖やそり返り、背骨の緊張や歪みを改善するものではないということです。だからこそ、ヘルメット治療を選ばれる場合でも、並行して整体によるケアを取り入れることを私はおすすめしています。
特別な道具がなくても、日々のちょっとした工夫で正面の向き癖の偏りを和らげることができます。無理なく続けられる方法から取り入れてみてください。
どれも今日からすぐ始められることばかりです。ただ、向き癖が強い場合や、そり返りが目立つ場合、平らな部分に加えて頭の傾き、耳の位置のずれなども気になる場合は、自宅ケアだけでは限界があることも正直にお伝えしておきます。
「病院に行くべきか、それとも整骨院に相談すべきか」迷う方も多いと思います。ここでは相談のタイミングについて具体的にお話しします。
生後2〜3ヶ月を過ぎても向き癖が強く残っている、あるいは後頭部だけでなく顔の左右差やおでこの傾きも気になる場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。頭の形は月齢が上がるほど変化のスピードがゆっくりになるため、迷っている間に時間だけが過ぎてしまうことが一番もったいないパターンです。
当院では、赤ちゃんの首や身体の緊張、向き癖の根本にある原始反射の状態を丁寧に検査したうえで、無理なく続けられるケアの方法を一緒に考えています。ご不安なことは、遠慮なく聞いてくださいね。
後頭部の平らは、多くの場合が病気ではなく、向き癖や姿勢の影響によるものです。私自身、次男の向き癖と向き合った経験があるからこそ、この悩みの深さを実感として理解しています。正しい知識を持って早めに向き合うことが、赤ちゃんにとっても、そしてママ・パパの安心にとっても一番の近道だと私は考えています。一人で抱え込まずに、気になったタイミングでいつでも相談してください。私たちは、そのために毎日ここにいます。

